ヴィクシーモデルの現在と引退の真相!過酷な制限とショー復活の裏側
かつて世界中の視線を釘付けにし、華やかなランウェイの頂点に君臨した「ヴィクトリアズ・シークレット(Victoria's Secret)」の専属モデルたち、通称ヴィクシーエンジェル。きらびやかな巨大な翼を背負い、パーフェクトなプロポーションで闊歩する彼女たちの姿は、2000年代から2010年代のポップカルチャーにおける美の絶対的な象徴でした。
しかし、ブランドは美の固定観念やルッキズムをめぐる批判、幹部の不祥事によって大きな転換を余儀なくされ、伝説のランウェイショーは一度幕を下ろす事態に追い込まれました。劇的なリブランディングとショーの再始動を経た今、時代を牽引した歴代のトップモデルたちはどのような人生を歩んでいるのか。表舞台では語られなかった過酷なボディメイクの代償や引退の引き金となった真相、そして日本人モデル進出のリアルな現在地に迫ります。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:ミランダ・カーやジゼル・ブンチェンら歴代トップモデルは実業家や投資家へ転身し、モデル引退後も数十億円規模の年収を稼ぎ出す盤石なキャリアを構築している。
- 要点2:華麗なショーの直前には「完全断水」や極限のカロリー制限が課されており、心身への深刻な代償や美の画一化への疑問が多くのエンジェルたちの引退理由となった。
- 要点3:批判を乗り越えてファッションショーが復活を遂げ、多様性を重視した新たな選考基準へと刷新されたことで、アジア圏および日本人モデルへの門戸も大きく変化している。
【黄金期から現在】ヴィクシーエンジェル歴代人気モデルの現在とキャリアの軌跡
ヴィクトリアズ・シークレットの歴史を語る上で欠かせないのが、世界的なスーパースターへと上り詰めた歴代モデル一覧の筆頭を飾る顔ぶれです。ブランドの象徴として契約を結んだエンジェルたちは、単なるファッションモデルにとどまらず、ポップアイコンとして絶大な影響力を誇示しました。
まず、歴代最高のカリスマとして語り継がれるのがジゼル・ブンチェンです。2000年に当時史上最高額となる約250万ドルのファンタジー・ブラを着用してランウェイを歩いた彼女は、15年連続で「世界で最も稼ぐモデル」の座を維持しました。現在は環境活動家やウェルネス分野のオピニオンリーダーとして活動し、自叙伝の世界的ベストセラー化やサステナブル事業への投資で実業家としての確固たる地位を築いています。
日本国内で圧倒的な知名度と人気を誇ったミランダ・カーの転身も見事です。2007年にオーストラリア人初のエンジェルに抜擢され、愛らしいエクボと抜群のスタイルで一世を風靡した彼女は、自ら立ち上げたオーガニックスキンケアブランド「KORA Organics」をグローバル企業へと成長させました。米スナップチャットCEOのエヴァン・スピーゲル氏との結婚後も自立した女性起業家として手腕を振るい、公私ともにセレブリティの理想形として脚光を浴び続けています。
歴代最長の約20年間にわたりエンジェルを務めたアドリアナ・リマは、まさにヴィクシーの生きた伝説です。2018年に涙のラストランを飾った後も、美の多様性を掲げる新たなプロジェクトで再びブランドとタッグを組むなど、年齢や体型の変化をポジティブに受け入れる成熟した美しさの象徴としてリスペクトを集めています。
さらに、第2世代・第3世代のエースとしてミレニアル世代を熱狂させたテイラー・ヒルは、ハイファッションとコマーシャルの架け橋として活躍中です。2015年に当時最年少の19歳でエンジェルに選ばれた彼女は、ナチュラルな素顔やメンタルヘルスの重要性を積極的に発信し、Z世代から熱烈な支持を受けるトップモデルとして第一線を走り続けています。
【年収・ギャラのリアル】世界最高峰モデルたちの驚愕の報酬事情
エンジェルに選ばれることは、モデル界における「億万長者へのパスポート」を手に入れることと同義でした。専属契約を結んだモデルたちには、拘束日数に応じた莫大なベースギャランティが支払われ、全盛期におけるトップエンジェルの専属契約料は年間数百億円から数億円規模に達していたと報じられています。
米経済誌フォーブスが発表するモデル長者番付の常連は、その大半がヴィクシーと契約を結んでいたモデルたちでした。ジゼル・ブンチェンの全盛期の年間推定年収は約4,000万ドル(約60億円)に達し、ミランダ・カーやアドリアナ・リマも年間700万〜1,000万ドル(約10億〜15億円)前後の収入を安定して記録していました。
現在の彼女たちの年収は、モデルの出演料単体ではなく、在任中に構築した圧倒的な個人ブランドを活用した「ビジネスオーナーとしての収益」が主軸です。コスメブランドの売上や不動産投資、大手グローバル企業とのスポンサー契約により、ランウェイを退いた現在も当時と同等、あるいはそれ以上の資産を築き上げています。エンジェルの翼は、単なる衣装ではなく、生涯にわたる莫大な経済的価値をもたらす最強のブランドレバレッジとして機能したのです。
【過酷な食事法とダイエットの真実】ショー直前の「水抜き」と身体への代償
完璧な肉体美を誇るエンジェルたちの姿は世界中の羨望を集めましたが、その裏側には常軌を逸した過酷な食事法や過激なダイエットが存在していました。きらびやかなステージの裏で行われていた壮絶な肉体改造の実態は、後に元モデルたちの告白によって次々と明るみに出ることになります。
最も悪名高いのが、ショーの数週間前から行われていた極端な減量プログラムです。アドリアナ・リマが過去のインタビューで明かしたところによると、ショーの約9日前からは固形物を一切口にせず、プロテインシェイクとビタミン剤のみで過ごす液体ダイエットへ移行。さらにショーの12時間前からは水分摂取を完全に断つ「水抜き」を行い、体内の水分を極限まで排出させることで筋肉のカットを浮き立たせていました。
加えて、1日2回におよぶ強度の高いボクシングやウェイトトレーニングが課され、体脂肪率はトップアスリート並みの数値を要求されました。日々の食事は、ブロッコリーや鶏胸肉、卵白を中心とした超低炭水化物・超低脂質のメニューに限定され、1日の摂取カロリーが一般的な成人女性の必要量を大幅に下回る過酷な環境に置かれていたのです。
こうした極限状態は、モデルたちの心身に深刻な爪痕を残しました。貧血やホルモンバランスの崩壊、摂食障害の引き金となるケースも少なくなく、「ランウェイの上では輝いて見えても、内面は精神的にも肉体的にも完全にすり減っていた」と語る元モデルは少なくありません。
【電撃降板の理由】なぜ彼女たちは翼を置いたのか?引退理由の真相を追う
誰もが羨む栄光の座でありながら、絶頂期に突如としてエンジェルの契約を解除し、ランウェイを去っていったモデルたちも存在します。彼女たちが翼を置いた引退理由の真相には、美のプレッシャーに対する葛藤と、ブランドが掲げていた旧態依然とした価値観への反発がありました。
元エンジェルのエリン・ヘザートンは、降板の理由として「ブランド側から『もっと痩せろ』と要求され続けたこと」を涙ながらに激白しています。どれほど厳しいトレーニングを重ねてもさらなる減量を迫られ、深刻なうつ状態と闘った末に「自分の身体を愛せない状態でお手本になることはできない」と契約解除を決断しました。
また、スーパーモデルのカーリー・クロスは、フェミニズムの観点から自ら翼を返上したことを公表しています。ニューヨーク大学でジェンダー論やプログラミングを学んでいたカーリーは、「ヴィクトリアズ・シークレットが発信するイメージが、世界中の若い女性たちに伝えたい自分自身のフェミニストとしてのメッセージと一致しなくなった」と説明し、自立した女性像を追求するためにブランドを離れました。
さらに2010年代後半には、当時のブランド首脳陣によるトランスジェンダーモデルやプラスサイズモデルに対する排除的な発言が世界的な大炎上を招きます。時代が「ボディポジティビティ(ありのままの身体を愛すること)」へと大きく舵を切る中で、画一的な「ファンタジーとしての細さとセクシーさ」を強要し続けたブランドの姿勢に反旗を翻すモデルが続出。これが結果として、黄金期を支えたエンジェルたちの大量離脱とブランドの凋落を決定づけました。
【狭き門】オーディション選考基準と日本人モデル誕生の可能性
ヴィクトリアズ・シークレットのステージに立つためのオーディション選考基準は、ファッション界で最も厳格かつ冷徹なものとして知られていました。単にプロポーションが優れているだけでなく、ステージ上で観客を惹きつける強烈なパーソナリティとウォーキング技術が試されたのです。
基本的なフィジカルの基準として求められたのは、以下の厳しい条件でした。
- 身長:最低でも177cm(5フィート9インチ)前後以上
- スリーサイズ比率:砂時計型の完璧なプロポーション(ウエストは約60cm前後をキープ)
- 筋肉のトーン:ただ細いだけではなく、引き締まった筋肉と滑らかな肌の質感
- カメラテストでの存在感:ブランドが求める自信、笑顔、そしてエネルギッシュな魅力
数百人もの世界トップクラスのモデルが下着1枚で審査員の前に立ち、わずか数十秒のウォーキングで合否を言い渡されるオーディションは「世界一過酷な審査」と呼ばれました。
ここで気になるのが、「日本人モデルがエンジェルになる日は来るのか」という疑問です。過去には冨永愛やTAO、水原希子といった国際的に活躍する日本人モデルの名前が噂に上がったものの、本戦のランウェイに日本人モデルがキャスティングされた前例はこれまでありません。
アジア勢としては、中国出身のリウ・ウェン(劉雯)やスイ・ハオ(何穂)がランウェイの常連となり、大きな道を切り拓きました。日本人モデルがこれまで選出されにくかった背景には、177cm以上という絶対的な身長制限のハードルに加え、欧米主導の「豊満さと筋肉美を兼ね備えたグラマラスな骨格」が重視されていた点が挙げられます。
しかし、近年の選考基準は外見的なプロポーション一辺倒から、「個性」「発信力」「多様なバックグラウンド」を重視する方向へと劇的に変化しています。アジア市場の重要性が高まり、ルッキズムの基準が緩和された現在、国際的なアジリティと独自の自己表現力を持つ日本人モデルがランウェイに抜擢される可能性は、過去のどの時代よりも現実味を帯びています。
【ファッションショー復活】新時代を迎えたヴィクトリアズ・シークレットの現在地
2019年に視聴率の低迷と世論の批判を受けて打ち切りとなった伝説のファッションショーですが、ブランドは完全な解体と再構築を経て、ファッションショーの復活を遂げました。かつて男性目線のファンタジーを具現化していた空間は、女性自身のエンパワーメントを祝う場へと鮮やかにアップデートされています。
復活した新たなステージでは、かつて絶対的条件だった「画一的なスレンダーボディ」のルールは完全に撤廃されました。プラスサイズモデルのパロマ・エルセッサーやアシュリー・グラハム、トランスジェンダーモデルのアレクシス・エリス、さらには50代を迎えたベテランモデルまでが同じランウェイに立ち、多様な体型やジェンダー、年齢の美しさが堂々と祝福されています。
興味深いのは、かつてのアイコニックな「エンジェルの翼」やグラマラスな演出を完全に排除するのではなく、現代的な多様性と融合させたエンターテインメントとして再定義している点です。アドリアナ・リマやタイラ・バンクスといった伝説のレジェンドたちが再びランウェイに姿を見せる一方で、新世代の多様なキャストが新しい風を吹き込み、ファンコミュニティの間でも好意的な評価が広がっています。
「完璧な人形」であることを求められた時代から、「生き生きとした個々の人間性」を称賛する時代へ。ヴィクトリアズ・シークレットのランウェイは、美の基準がどのように変遷してきたのかを映し出す、まさに現代カルチャーの生きた縮図となっています。
【ヴィクトリア・シークレット モデル】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日本人でヴィクトリアズ・シークレットの専属「エンジェル」になった人はいますか?
A1:いいえ、これまでに日本人モデルが専属契約を結ぶ「エンジェル」に就任した事例はありません。また、毎年のファッションショーに出演した日本人モデルも過去に例がありません。ただし、ブランドのキャンペーン広告やカタログ撮影においてアジア系モデルの起用は急増しており、リブランディングが進む今後は日本人モデルが起用される可能性が十分に期待されています。
Q2:モデルたちのオーディション倍率はどのくらいだったのですか?
A2:全盛期のランウェイショーに出演するための倍率は数百倍とも言われ、世界中のトップエージェンシーから選りすぐられた約300〜500人のスーパーモデルが最終オーディションに挑み、実際にショーの切符を手に入れられるのはわずか数十人程度でした。その中からさらに数名しか選ばれない専属「エンジェル」の契約は、まさに天文学的な倍率を誇る狭き門でした。
Q3:現在のヴィクトリアズ・シークレットは、以前の過酷な食事制限などをモデルに求めているのですか?
A3:現在は求めていません。かつてのような極端なサイズ制限や体脂肪率のコントロールを強要する文化は完全に否定され、健康的なライフスタイルやメンタルヘルスのケアが最優先されています。現在のキャスティングでは、多様な体格やバックグラウンドを持つモデルが健康的なありのままの姿で起用される体制が確立されています。
まとめ:進化を続ける美の祭典と元エンジェルたちの未来
ヴィクトリアズ・シークレットのモデルたちが辿った軌跡は、単なるファッションの歴史にとどまらず、社会が「女性の美しさ」をどのように捉え直してきたかというパラダイムシフトそのものです。かつて心身を極限まで削ってランウェイに立っていたエンジェルたちは、今やその知名度を武器に実業家やオピニオンリーダーとして世界を動かしています。
一度は幕を閉じた伝説のショーが多様性という新たな翼を得て蘇った今、過去の過酷な教訓はファッション業界全体をより健全でインクルーシブな未来へと押し上げる力となりました。美の絶対的な正解が存在しない新時代において、彼女たちが今後どのような輝きを世界に見せてくれるのか、その進化から目が離せません。 (出典: ヴィクトリア シークレット モデル(Yahoo!ニュース))